第4期おおくぼ学校 れぽーと 6
【第2シリーズ:連続講座】
「在住外国人とDVの問題について」
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在住外国人の増加に伴い、各地域で外国人向けの相談事業が行われています。いま、
この相談内容にDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する相談が増えています。
外国人が社会的にどのような状況に置かれているか、なぜDVの問題が増えているか
など、弁護士としてこの問題に取り組んでいる張 學錬さんにお話をうかがいます。 |
DVについて
従来夫婦げんかあるいは、愚痴として軽視され、あるいはことさらに無視されていた問題を、社会化し、犯罪化した。
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身体的暴力でない加害行為についても「暴力」として不法な行為として位置づけた。
夫婦・恋人間にある文化的力関係の構造を明らかにした。
被害者側に被害を自覚させることができるようになった。
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DVの実例
・身体的暴力
・言語的暴力
・その他の虐待(生活費を与えない、家から閉め出す、無視する)
外国人(女性)とDV
経済的格差と法的地位の格差により、DVが日本人間のそれより潜在化しやすい。
言語的・文化的ギャップに基づき見過ごされやすい。
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張 學錬(ちゃん はんにょん)さん
1963年:京都市生まれ。在日韓国人3世。
1991年:東京大学法学部政治コース卒業
2000年:弁護士登録(東京弁護士会)
現在:日本弁護士会連合会人権擁護委員会第6部会(国際人権)特別委嘱委員、
東京弁護士会外国人の権利に関する委員会副委員長、
同両性の平等に関する委員会副委員長、
東京大学ハラスメント防止委員会委員、JFCネットワーク理事、
論文:朝鮮学校卒業生等への国立大学入学資格付与問題
(季刊教育法138号、2003)
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