歯の疾患で一番多いのが、不正咬合と過長歯です 。急に食事をしなくなってしまったとか、口から出血しているなどという時には、このような歯の疾患の可能性があります。ハムスターなどのげっ歯類の切歯は、一生伸び続けますから、この歯を研ぐ意味で硬い木の実などをかじることを本能的に行います。
不正咬合は金網のケ−ジなどを常にハムスタ−がかじることによって、歯根部などに炎症が起こり、歯が変形してしまうことや、カルシウム不足などの栄養素的な面での原因があげられます。先天的に不正咬合が起こることは少なく、環境や栄養の不適による後天的な原因のほうが高いといえます。また、柔らかいものばかり与えてしまったり、ケ−ジ内での落下などにより歯が1本折れてしまったりすると、歯が磨耗されず、伸びすぎて過長歯になってしまいます。過長歯になると反対側の歯肉や皮膚に伸びすぎた歯が、刺さって出血や歯肉炎を起こして、ひどい場合には食事ができないだけでなく歯肉や皮膚が欠損しまうこともあります。
過長歯の場合は、かみ合わせがうまくいくように歯を切りますが、不正咬合の場合は口腔に損傷などがありますから、適度に歯を切り、傷ついた部位の消毒などを行い、感染しないように抗生剤の投与が必要です。不正咬合の場合は、歯を切ってもかみ合わせが悪いですから、動物病院などで定期的に伸びすぎた歯を切ることが必要になってきます。また、食事は硬いものがかじれませんから、ペレットなどを砕いたり、水でふやかしたりして与え、しっかりと栄養をとらせることが必要になってきます。
ハムスターには餌をためることのできる頬袋という特有なものが、左右の頬にあります。これは、餌をためて移動する際に活躍するもので、ハムスターの体の大きさからすると、かなりの量を貯蔵でき、餌を頬袋に一杯に詰めて自分の餌場に運ぼうとします。これを頻繁に繰り返したり、あるいは物理的に頬袋とくっついてしまった餌を取りだそうとして頬袋が反転して口から出てしまうことがあります。これが、頬袋脱です。特に頬袋に損傷がなければ、消毒をしてそのまま頬にもどしますが、頬袋の一部に損傷や壊死があったり、戻しても頬袋が出てきてしまう時には外科的な処置が必要になってきます。頬袋脱をそのままにしておくと傷口から感染したりしますから、早めに動物病院で処置をしてもらいましょう。
コメント;これは、頬袋にものを詰めたときに、刺激とかなにかのはずみで、頬袋の内面が傷ついて、膿瘍などを作っているのかと思われます。年齢が高いですから 体の免疫力なども低下しており、ちょっと傷ついたりしても、炎症を起こしたり、細菌が繁殖 しやすくなるといったことが原因になります。処置はこの膿瘍のなかの膿を排出して、抗生物質を投与すればよくなると思います。
(症例 不正咬合)ハムスターの種類はジャンガリアン/オス、1才8ヶ月。老化現象なんだろうなぁと思ってジックリ観察していたんですが、最近めっきり攻撃性がなくなって、手の上にのせても私の指をペロペロなめるだけだったので、ヘンだなぁと思っていたんです。で、こないだアクビをしているのを見ていたら……なんだか、上の前歯が1本しかないような?だけど、口をこじあけようとしても、絶対開けないんです。太っているほうの口は、指をあてると、噛もうとして口を開けてくれるので、見えたんですが、こちらはちゃんと2本。もしや……前歯が折れたために食べたくても食べれなかったか?と思って、餌やクッキーを細かく砕いたものとか、柔らかいものを与えていたら、この数日だけでも、なんだかちょっぴり体重が増えてきたような……。食欲はまったくないわけではないようなので、やっぱりこの前歯のせいかもしれません。(1999/4/22 東京都 T・R様)
コメント;ハムスタ−の歯は一生伸び続けます。ところが、老化現状や、歯肉炎などで歯のかみ合わせが悪くなったり、あるいは、1本が折れてしまったりということにより、かみ合わせが悪くなり、どちらかの歯が口腔内に刺さったりして、食事ができなくなるということがあります。このようなときには、定期的に伸びた歯を切ってもらい、細かくした餌を与えるようにしてください。1999/5現在定期的に歯を切る
(症例 過長歯)ハムスタ−の種類 : ジャンガリアン、 雌、 年齢 11ヶ月。 1ヶ月ほど前から元気がなくなりはじめ、餌もあまり食べなくなり、回し車 も回さなくなりましたが、外傷があるわけでもなく、毛並みも悪くないし、体は元気な時と変化がありません。ここ2週間くらいはほとんど小屋から出てくることもなくいつ見ても寝ている状態で、動いてもゆっくりゆっくりで、餌も水もとっている様子はありませんが、ひまわりの種をつぶしてやったり、チーズの破片を口に持っていくとそれなりに食べます。そういう状態が続いていましたが、昨日、急に小屋の中でうずくまってしまい、つつこうが、ひっくりかえそうが苦しそうな息はするものの、 無抵抗です。そしてよくよく見ると、片耳の中にクリーム色の膿が見えて おり、「息も絶え絶え」という感じです。 獣医さんに連れていきました。 一昨日はそんなことなかったのですが、昨日帰ると鼻からか口からかはわからないのですが、出血しており、手足も伸びきっていました。 獣医さんでもやはり原因はわからないままでした。 獣医さん曰く、「コブがあるわけでもない」「フンもちゃんとしたフン」 「歯もちゃんと生えている」「耳の膿は中耳炎?みたいなもので、 切ってやったらころっとなくなった」 今後のハムたちの為にも、どうしても原因が知りたいのです。わかる範囲で良いので教えて下さい。(1998/5/17 S・I 様)
コメント;食事の内容にすこし気になることがあったので、書きます。ひまわりなどは良いですが、全体的に柔らかい食事が多いですよね。ハムスター等のげっ歯類は切歯(前歯)が一生伸び続けます。このために歯を削るという行為を本能的にします。通常市販のペレット(固形飼料)ですと、この歯を削る役割と、必要な栄養素を含むという役割を兼ね備えます。煮干しなどもよいのですが、ハムスターに必要な栄養素のバランスはよいとは言えません。歯が削れないと、切歯が伸びてしまい、上顎あるいは下顎を傷つけたりします。そうするとそこから細菌感染を起こしたりして、体の抵抗力が落ちます。耳にいるミミダニが増殖して炎症を起こして膿がたまります。上顎あるいは下顎を傷つけたり炎症を起こしたりしているので、餌が食べにくくて柔らかいものしか食べようとしません。対抗力が落ちているうえに、食事での栄養が確保できなくなれば全身症状が悪化して、毛並みも悪くなってきます。鼻血とありましたよね。これはやはり、口腔内あるいは上顎の傷などからの出血ではないでしょうか。そうするとこれらの症状がつながります。
(症例 門歯過長歯による歯肉炎)ハムスターの種類:ゴールデンハムスター年齢:1歳と2ヶ月くらい性別:メス体重:約150グラム(健康時)飼育環境:金網ケージの中に1匹で飼っている症状:顔が腫れ、何も食べられなくなりました。近所の先生に見ていただいた結果、歯根炎と言われ抗生物質をもらいました。しかし、顔が腫れて目からうみが出て口が開かない状態なので、食事が一切出来ません。心配なので病院に連れていき、食事が出来ないことを話したら、背中に注射を打たれました。もう2日間は何も食べていません。抗生物質のお薬も2日分しか処方されなかったので、切れてしまいます。私が家で出来ることは、どんなことがあるでしょうか。歯根炎とは、いずれ治る病気なのですか?それともかなり危険な病気なのでしょうか。普段あげているエサは口が開かないため食べられないので、粉状にしていますが、それも食べられないようです。他に良い方法はありますか。(1999/5/8 O・Y様)
コメント;歯根炎ということですが、どこの歯なのかが問題になってきます。あまりひどいようですと、歯を抜いて早めに消炎剤、抗生剤でその部位の炎症を抑えて食事ができるようにさせてあげないと、体力がどんどん弱ってしまいます。目からも膿が出ているということで、歯肉炎は切歯(前歯)ではなくて門歯(奥歯)の部位なのでしょう。この歯肉炎の原因はおそらく、下顎の伸びすぎた門歯が上顎に刺さってそれが歯槽を刺して炎症を起こし、さらに目の部位までいって目が感染して膿が出ているのではないでしょうか。このへんはレントゲンですぐ解ります。おそらく炎症部位がが痛くて食事ができない状況なのでしょう。歯肉炎を治療する薬はありますが、この場合物理的なことが原因ですから、麻酔をかけて歯を抜くか、伸びすぎた門歯をきちんと切って処置をしないと、完治しません。このままほおっておくと、細菌感染で敗血症 になったり、さまざまな症状を出してきますから、早めの処置が必要です。食べられないのですから、毎日でもブドウ糖ビタミンの経口投与、補液、抗生剤の投与をして脱水などに陥らないように処置しない体力がどんどん弱ってしまいます。歯の処置後にご自宅では、リンゴや蜂蜜を溶いたものなどカロリ−の高い物を与えるようにしてください。
(症例 頬袋脱)うちのハムスターが今日みたら、口から赤いものをだしていました。病院に行ってみると、頬ブクロが炎症しているとのことでした。2年近く飼っていますが、今までこんなことはなかったのでびっくりしました。どんなことが原因で起こるのでしょうか。特別角張った食べ物などは与えていないのですが、何がいけなかったのでしょうか?(1999/5/25 徳島県 U・M様)
コメント;頬袋が出てしまうことはジャンガリアンハムスタ−でよく見られます。これは、餌を頬袋に貯めたときにたまたま頬袋の粘膜を傷つけたりして炎症を起こしてしまったりして、餌を出すときに頬袋が反転してしまいます。年齢が高くなってくると、免疫力が低下してきますから、これに伴って、ちょっとした刺激が原因で炎症を起こしやすくなることが原因と思われます。特別角張ったものを与えていなくても年齢的な要素もあると思われます。
(症例 伸びた切歯による出血)先生のページを見ていて、歯に症状があると鼻血が出ることがある、ということを知りました。実は、数日前から、なんとなく口が臭いような気がしていました。そこで、今日トイレに起きてきたところをつかまえて、歯を見てみると、上の歯が1本短くなっていました。やはり、その関係で炎症が起きているのでしょうか・・・。ただ、本人は、柔らかい餌よりも、固形のハムスターフードを一番好んで食べています。1日に1個の半分ほどですが。やはり、すぐに病院につれていった方がよいのでしょうか。(1999/6/17K・A様)
コメント;1本短くなっているということで、この場合、長い方の歯が下顎に刺さったりして炎症を起こしたり出血したりします。この長い歯を短い歯に合わせて切ってあげれば大丈夫でしょう(切らないとどんどんひどくなってきます)。口臭がするとあるので、歯石のチェックと、口の中に炎症や出血があるかどうかを確認してなければ消毒だけで良いですし、あれば抗生剤を2-3日飲ませるとよいでしょう
(症例 鼻腔内出血)ジャンガリアンのオス1歳半を1ぴき、ケージの中で飼っています。月に一度歯をカットしてもらいに病院に連れていっています。本日行ってみると、歯が上あごに刺さってしまっていました。そして、歯を切る処置をしている間に、突然鼻血がでていました。毎月病院に連れていっていて、このような事ははじめてです。その病院の先生は、具体的にここが悪いと原因をおっしゃって下さいませんでした。とりあえず、抗生物質をもらってきたので、飲ませていますが、どのような成分のものなのかもわかりません。こういった場合、鼻血の原因には、どのようなことが考えられるのでしょうか。(1999/6/19 T・T様)
コメント;鼻血のことですが、上顎に歯が刺さったか、刺激になって鼻腔内で出血したか、興奮して鼻腔内の毛細血管が破裂したかです。現在出血が止まっていれば問題はないでしょう。ただし、上顎に刺さって出血しているのであれば、ここが感染源になりますから、抗生剤の投与が必要です。刺さってしまったとあるので、しばらくは抗生剤を続けてください。通常はバイトリルなどの広域の安全な抗生剤をハムスタ−用に調合・処方します。口腔内の消毒は、ルゴ−ル、ペリオクリンなどを用いて消毒します。
(症例 老齢性の過長歯)ジャンガリアンハムスター(メス)を飼ってます。年齢は、2歳6ヶ月です。飼っている環境は、ゲージで、一匹でです。1ヶ月半ほど前に、急に、えさ(市販のハムスターフード)を食べなくなったので、飽きたのかなァと思い、他のハムスターフードを買ってきました。でも、やはり食べなくて、少しやせてしまったので、(豆腐や、パンは食べていた)歯を見たら、すごく伸びていて、獣医さんに切ってもらいました。それから、豆腐や、柔らかいものしか食べなくなってしまいました。体重は、もとに戻ったのですが、週に一回は、歯をきらなくてはいけません。(私が切ってます)切ってしばらくは、固いもの(かぼちゃの種等)も、少しは食べるのですが、でも、豆腐や、ヨーグルト、バナナ、パン、キャベツ、ハムスターフードを牛乳でふやかしたもの、等を食べています。健康的には、大丈夫でしょうか??あと、もう、治らないものなんでしょうか?(1999/7/9 T・M様)
コメント;2才6ヶ月ということでかなりの高齢になります。歯は一生伸び続けますが、これを削るために硬い物を食べます。しかしながら高齢になって、硬い物を食べられなくなってくると、歯が伸びてしまいます。このようなときは切ってあげないと反対側に刺さってしまいます。どのくらい伸びてくるのかは個体差がありますが、刺さる前に切れば良いと思います。これは、噛む力がないのか、それとも、かみ合わせなどが悪いのかは実際に見てみないと解りません。普通に.まっすぐ伸びているのでしたら、噛む力が弱ってきているためと判断します。これは治りませんから、これからも定期的に歯を切ってあげることが必要になります。食事は年をとってきていますから、糖分の高い物などを与えるとよいでしょう。バナナはカリウムが高いのでリンゴの方がよいでしょう。
(症例 口腔内水泡による給餌困難)ジャンガリアンハムスターメス、年齢:1年10カ月が昨日あげたえさのうち、大きなペレットだけ食べ残していました。いつもは、あげたえさはその日のうちに無くなってしまうのでおかしいと思い、口を調べたら、歯茎(下の歯の付け根から少し離れた付近)に、白いいぼのような、水泡のようなできものを、発見しました。えさは、細かくくだいてあげたら、全部口の中に入れたので、食欲はあるようです。多分この出来物が、原因なのではないかと思っているのですが、腫瘍とかなのでしょうか?いつもより、少しだけ元気もないようです。(1999/7/16 K・H様)
コメント;おそらくその水泡のようなものが原因でしょう。物理的に痛みがあって、食欲はあるのに、食べられないということだと思いますから、このまま砕いた柔らかいものを与えていけば問題ないのですが、これが腫瘍のようなものでしたら、このまま抗癌剤などを投与しても痛みがありますから、食事が自分ではできなくなります。水泡でしたら口腔を洗浄して、抗生剤の塗り薬を塗っていけば、治ります。1才10ヶ月という高齢でもありますから、低栄養による免疫力の低下などを防ぐために食事は必ず取らせてください。ハムスタ−は物理的でも食事が3日できないと死んでしまいますから、食事は気をつけてください。1999.7上皮過形成による腫瘤により切除。
(症例 折れた切歯)ハムスタ−の種類: ジャンガリアン年齢: 1歳3ヶ月 メス1匹でケ−ジで飼っていますが、入り口を開放して、勝手に家の中を走り回れるようにしています。飼っているハムスターの右前歯が抜け落ちてしまいました。元気にしていますが、支障はないでしょうか。ピーナッツ程度の堅さのものは食べています。(1999/7/11 K・Y様)
コメント;右前歯が抜けてしまったことに関してですが、これは硬い物がかじられれば問題ないです。ただ、抜けたことによりかみ合わせが悪くなり、硬い物がかじれなくなってしまいますと、切歯は一生伸び続けますから左前歯が伸びすぎて下顎に刺さってしまうということが出てきます。こうならないように伸びてしまったら歯を定期的に切ることをしてください。ご自宅でできなければ動物病院で切ってもらってください。
(●症例 頬袋脱)ジャンガリアン、メス。目薬をつけたあとに、薬が多すぎるのでティッシュでそっとなでるようにしていたら、そのティッシュを口にいれようとしたので、軽く引っぱったら多分頬袋だと思うのですが、薄いオレンジ色をしたものが少し出てきたので、慌ててはなして様子を見たら元に戻っていました。これは、頬袋が反転したということなのでしょうか?頬袋の反転はなぜ起きるのですか?(1999/8/30 S・A様)
コメント;薄いオレンジ色のものですが、これはメ−ルにあるように頬袋です。このような頬袋が飛び出してしまうことを頬袋の反転といいます。ただ、この場合は物理的に頬袋がテッシュによって引き出されてしまっただけで、もとにもどりましたから問題はないでしょう。頬袋が反転する理由は、頬袋から餌を出すときに頬袋ごと出てしまうというのが原因です。これは餌を何度も出し入れするという行為がこのような反転を招きます。頬袋が反転してしまって自然に戻れば問題はないのですが、戻らないと、尖端が壊死してしまったり、傷ついたりして出血しますから、早めに対処する必要があります。頬袋が出てしまって戻らない場合は戻してから頬袋を皮膚と縫合したります。
(症例 上顎切歯の脱落):ジャンガリアン 、オス、1才 。最近気が付いたのですが、前歯の上が2本ともなくて歯茎だけとなりました。昨日動物病院で看てもらったのですが、歯の生えていたところが塞がっていて、もう生えてこないだろうといわれました。下の歯は歯周炎で赤くなっているようです。1カ月ほど前は下の歯が伸びていて、上の歯が斜めに変形して生えていました。その時は下の歯を切ってもらいました。エサは固形のペレットやひまわり、煮干し、食パンをあげています。葉っぱものも少々あげています。餌さえ気を付けてあげれば、寿命を全うできるでしょうか?(1999/9/18 H様)
コメント;上顎切歯が抜けてしまったとのことですが、おそらく歯肉炎や不正咬合が原因であるかと思われます。下顎の歯が伸びすぎてかみ合わせが悪くなり、さらに下顎の歯が上顎に刺さったりして歯肉炎を起こして上顎の歯が抜けてしまったのでしょう。もう少し早めに下顎の歯を切るなどのケアをしておくと良かったと思いますが、抜けてしまいましたから、今度は下顎の歯だけが伸びてきます。上顎にささらないように定期的に歯を切ることが必要です。おそらく3週間〜1ヶ月に1回くらいの割合でよいかと思います。なるべく柔らかいものを与えてください。栄養などはしっかりと取らせるためにペレットをふやかしたものを与えると良いでしょう。歯のケアと食事の面でのケアをしっかりと行えばまだまだ長生きするでしょう。
(症例 給水方式と歯科疾患による食欲不振の疑い)ジャンガリアンハムスター(ノーマル)の女の子を飼っています。大きめの衣装ケースで1匹のみで飼っています。2週間前ぐらいから エサを食べる量が減っているのです。それまでは 野菜とペレットと鳥えさを併用して1日1回の食事にしています。体重は、毎日測定していて 今日は 44.5gでした。見た感じ元気そうです。お散歩をさせても 走り回っています。そして 小屋の中ものぞいたのですがエサをためてる形跡もないのです。昨日は ニッパイのソフトペレットを(2コ)とミニマルフードのリス・ハムの主食の星型ペレット(4コ)と鳥えさを 小さめのスプーン(1杯)あげたところ食べていたのは ニッパイ(1コ)と、星型ペレット(1コ)と鳥えさを少々です。お野菜をあげている日は お野菜から先に食べているみたいです。どこか 悪いのでしょうか?それとも 単に食欲不振なのでしょうか?生後、まだ1年も経っていないと思われます。一度、病院に行った方がいいのか それとも市販の栄養剤を与えるのがいいのかペレットじゃなく お野菜のみを与えるのがいいのか。どうすればいいのでしょうか?下痢をしている感じもないし、おしっこもちゃんとしているみたいです。今後、どのようにすればいいのか アドバイスお願いします。(1999/11/13 T・N様)
コメント;ハムスタ−の食欲不振ですが、まず、野菜を与えていれば一日の水分補給は十分に摂取できます。野菜から水分補給を考えていらっしゃるのでしたら野菜は絶やさないようにしましょう。野菜が少な目あるいは与えないのでしたら給水ボトルが必要です。このように給水の方式により野菜の摂取量が異なってきます。野菜のみですと栄養的に不足になります。固形飼料はハムスタ−に必要な栄養素が配合されています(特にタンパク質15-16パ−セント以上、脂肪は5パ−セント以下が理想)。むしろ固形飼料と給水ボトルだけで一生、生活できるくらいです。固形飼料を食べていれば問題ありません。固形飼料の食べが悪くなるのは、歯が曲がったり(不正咬合)伸びたり(過長歯)というときが多いですから、歯のチェックもしましょう。一度動物病院で健康診断をしてもらってもよいのではないでしょうか。体重のチェックなどを自宅でされるとよいでしょう。病院でも体重はチェックしますが、体重が落ちているようなら食欲不振の原因があるはずですし、体重が維持できていれば見た目に食欲がないようでも特には心配入りません。
(症例 環境による不正咬合)生後4ヶ月ぐらいになるジャンガリアンの♀がいます。 ゲージが一部網になっていて、いつもガリガリと噛んでいるのですが、今日餌を与える時にペレットがなかなか食べられてないんです。よーく見てみると、左の上の歯がないんです。毎日残さず餌も食べる元気な子なので、これを機に過長歯になったりしないでしょうか?なんとか食べられてはいるようなのですが・・・。前に飼っていた子が過長歯で物がよく食べられず、よく歯を切っていたことがありました。この子もそんなふうにならないか心配です。アドバイスお願いします。(1999/12/6 Y・T様)
コメント; 生後4ヶ月ということで、まだ、若いですから、ケ−ジ内での落下などにより歯を折ってしまったか、あるいは金網のかじりすぎで歯根部に炎症を起こしてしまい、歯がまがり、不正咬合を起こして折れてしまったかでしょか。歯根部に歯があれば、しばらくすれば伸びてきます。しかしながら右の上の歯と、下の歯ではうまく磨耗されませんから、おそらく過長歯になってしまいます。左の上の歯が正常に伸びてくるまでは、歯が伸びすぎないように定期的に伸びた歯を切る必要があります。上の右の歯が曲がって生えてこなければ一定の長さになれば問題ないですが、曲がって生えてきてうまく磨耗されないと定期的に歯を切る必要があります。
不正咬合を起こす原因の多くは、金網を無理にかじることによる歯根部の炎症が原因で歯が曲がって伸びてくるというのがほとんどです。もともとげっ歯類は硬いものをかじって、一生伸びてくる切歯を磨耗するということをしますから、固形飼料(ペレット)などを小さいときからしっかりと与えていればこのようなことはあまり起こりません。金網のケ−ジという環境的な要因が強い疾患といえますので、予防的な意味で環境の改善をしておくことをおすすめします。